普段何気なくやっていることが、実は損をしていることがあります。
そしてそれは真面目な人ほどやりがちかもしれません。。。
今回は『実は止めたほうが良い、勉強に関する2つの習慣』について、心理学の研究から考察してみます。
幼いころから当たり前のようにやっていたことが、実は損をしている可能性があるとしたらどうしますか?
多くの方が気付かずに損をしている行動が実はあるのです。
意外に地味な行動ですが、「自分はこれをしてるかも!」という方は止めることを推奨いたします。
心理学の研究で見えてきた、実は止めたほうが良い2つの勉強の習慣
今回は2つ紹介します。ここでポイントとなるのは『ウィルパワー』という、自分の感情や思考を制御する力です。
ウィルパワーは、人間の集中力を保つのに不可欠な要素です。
①本を最初の章から読む
あなたが何か調べ物をする際、ネットの情報で足りない時は本を読むことになるかと思います。その時、1ページ目から本を読むことはありませんか?
「特定分野について、初めて学ぶので基礎知識を得たい」という場合は確かに教科書を最初から読んだほうが良いかもしれません。
しかし、自分の中で知りたいことが明確な場合は、わざわざ本の最初から読むという習慣は実は止めたほうが良いです。
なぜなら、目的の情報にたどり着く前にウィルパワーが消耗されてしまうから。つまり、『自分の知りたいポイントだけ読む』ということです。
ここで、ミネソタ大学の心理学者であるキャサリン・ボス氏が実施した実験について紹介します。詳細は以下の通り。
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Aチームの被験者たち:かなり冷たい水の中にできるだけ長く手を入れてもらう。
Bチームの被験者たち:ペンの色、好みのTシャツ、大学の講座などの選択をさせた後に、かなり冷たい水の中にできるだけ長く手を入れてもらう。Bチームの被験者たちの方が早く手を水から出した。また数学の問題を解いてもらったところ、Bチームの被験者たちの方がミスが多く諦めも早かった。
この実験からは、『ストレスや多くの選択・意思決定によりウィルパワーが減って思考力・判断力が低下する(つまり、ミスが多くなる)』ということが言えそうです。
そしてこれは読書の際にも当てはまるのではないかと僕は考えています。
「本を読み始め、最初の方から読んでいたら段々集中力が途切れて、肝心の知りたいことが書かれている章まで来たのに全然頭に入らなかった・・・」という経験はありませんか?
これはミネソタ大学の実験から考えると、『本を1から読んだことで集中力が消耗されてしまった』のではないかと考えられます。
なので全ての本を最初の章から読むというのは実は止めたほうが良い習慣かもしれません。
②勉強ノートを中断時に閉じる
勉強など集中力を要する作業の場合、それを行う部屋は綺麗な方が良いです。余計なものが部屋にあるとそれに気を取られて集中しにくくなるので。
ところであなたは勉強を一時中断する場合、勉強に使っているノートは開いたままですか?それとも中断のたびにノートを閉じますか?
もし勉強を再開する時にイマイチ集中力のエンジンがかからないと感じている場合、ノートは一々閉じないほうが良いかもしれません。
むしろ中断時にはノートは開いたままにしておき、素早く再開できるようにしておいた方が良いでしょう。
実はノートを開くという動作だけでもウィルパワーが消費されてしまいます。
「ノートを開いたら、今勉強しているところとは別の気になるところを見つけてしまい、今の勉強テーマから脱線してしまった」という経験はありませんか?
これも先ほどのミネソタ大学の実験のように、選択や意思決定の数が増えるほどウィルパワーが消耗されることが原因だと考えられます。
なので勉強では休憩する時もノートは開いたままの方が、余計な集中力を使わずに済むと思います。
集中力(ウィルパワー)を余計に消耗しない勉強の習慣が理想
心理学の研究で見えてきた、実は止めたほうが良い勉強の習慣をまとめると以下の2つです。
- 本を最初の章から読む
- 勉強ノートを中断時に閉じる
これらの習慣は細かいことですが、『目的外の選択・意思決定を生じさせる、実は余計に集中力を消耗させる習慣』ということです。
勉強以外の行動にも言えることだと思いますが、余計に集中力を使ってしまう習慣は避けるべきではないでしょうか?
集中力に関しては、メンタリストDaiGo氏の著書『自分を操る超集中力』という本がオススメです。ウィルパワーについてもより詳しく解説されています。
また『知識を操る超読書術』という本は、知識を自分の血肉にする読書法を解説しています。
あなたの持っている集中力を、今やっている勉強や仕事へ上手に注力する習慣を身に付けることで人生がきっと変わります(*'▽')