吾輩はぬこ将軍である。相変わらず積読を続けている。本当に、なんで買ってすぐに読まなかったんだと後悔している。
より仕事を楽しく効率よくやるには、段取りも良くないといけない。『段取り』、吾輩はあまり得意な方ではないと思う。
これからもビジネス書や実践で段取り力を鍛えていきたい。
というわけで今回は『頭のいい人の段取りの書評』について書いていく。
この本は会社員でも学生でも、誰でも読めば普段の行動で改善できるところが見つかる本だと感じた。
「新入社員時代または学生時代に読めていたら違う人生だったろうな~」と思うくらいである。
「学校の課題やレポートがなかなか進まなくていつも徹夜になる・・・」
「仕事が思うように進まず、全然成果を挙げられない・・・」
「今までから一歩踏み出すために、自分を変えたい!」
そういった人たちには特に読んで欲しい本である。
『頭のいい人の段取り』についての情報
『仕事がすぐやれてすぐ終わる』
そのためのノウハウが分かりやすく解説されているのが『頭のいい人の段取り』である。
著者は柳沢義春氏。人材コンサルと企画育成をメインに活動している方である。
本書では『段取りは単純な準備計画ではなく、すべての仕事に共通する成功ワード』と最初に解説している。
そのためか、仕事の準備や取り組み方だけでなくコミュニケーションやメモ・ノートの書き方といった仕事全般で役に立つスキルまで解説していた。
なので、会社員だけでなくこれから新社会人を迎える学生が読んでも面白いのではないかと感じた。
吾輩は段取りの基本は勿論、ノートの取り方やデジタルツールを駆使した段取りを学ぶために読んでみることにした。
『頭のいい人の段取り』についての内容
『頭のいい人の段取り』の構成
本書は全部で8章である。
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前書きと第1章の冒頭で段取りの意味(すべての仕事に共通する成功ワード)と現代社会における段取りの重要性を説き、その後段取りの基本を解説している。
ちなみに段取りの基本は以下のとおり(吾輩が6つにまとめてみた)。
- 自分の仕事をすべて紙に書き出し『見える化』する
- 仕事を『重要度』と『緊急度』という2つの観点でグループ分けする
- 仕事のゴールを設定し、そのゴールに向けたスケジュールを小分けにする
- 完成度よりも期限を優先する。あらかじめ各仕事の完成度を見極める
- 起こりうるリスクを想定し、事前に対策案を用意する
- 3M(ムリ、ムラ、ムダ)をなくす
この段取りの基本を頭に入れて行動するだけでも、あなたは今までと全然違った様子になるだろう。
そして2章以降では、より具体的なシチュエーションでのノウハウを解説している。段取りがすべての仕事に共通するとだけあって、会社員が必ず遭遇するといっても過言ではない状況について網羅されている印象だった。
『頭のいい人の段取り』が他の本と似ている点と異なる点
①似ている点
『生産性が高い人の思考整理のキホン』や『速さは全てを解決する』などのビジネス本と同様に、本書では紙に書き出すという行動を推奨している。
また段取りの基本の1つ『仕事のゴールを設定し、そのゴールに向けたスケジュールを小分けにする』は、これにより着実に仕事をこなしているという実感がわきやすくなりモチベーションが高まる。
モチベーションが高まるという点では、『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』という本で提唱している『ゲーミフィケーション』と似ていると感じた。
*ゲーミフィケーションは簡単に言うと、『ゴールを設定してスタートし、楽しみながらやって達成した時の満足感を得る』ということ。
②異なる点
『頭のいい人の段取り』では、原則としてToDoリストに書かれたことだけを忠実にその日にやるべきとしている。新しい仕事が入ってきたとしても、出来る限り次の日にやる。
一方で『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』という本では、『脳内の柔らかいToDoリスト』というものを提唱している。
こちらはその時々で優先順位が変化していくToDoリストで、脳内で常にいくつかの仕事がぐるぐる順位を入れ替えているイメージだと吾輩は思う。
ToDoリストと一口で言ってもタイプは色々あるが、段取り力を挙げて定時きっちりに仕事を終えたいなら『頭のいい人の段取り』の忠実なToDoリストが良いと思う。
脳内の柔らかいToDoリストに比べて柔軟性は欠けるが、自分がそれぞれの仕事にどれだけ時間が掛かるかが見積もりやすく、事前にやることを決めて取り掛かるので集中しやすい。
参考記事
『頭のいい人の段取り』で自分がおすすめしたいポイント
第1章の段取りの基本は勿論おすすめだが、もう3つおすすめポイントがある。詳細は実際に本書を読んでみて欲しい。
①後回しを防ぐ8つの対策・第3章
仕事に対して意欲が湧かず、つい後回しをしがちな人もいるだろう。本書ではそんな『仕事の後回し』を防ぐための対策を8つも紹介してくれている。すべて簡単なうえ、対策のために必要な道具もない。
例えば、忙しくてもランチは抜かないとか、計画的に休憩をとるとか、そんな程度である。
②仕事ノート・第6章
仕事ノートというのは、仕事が完了した時にその仕事の概要・実行手順・反省点などをまとめておくものである。
これの何が凄いかと言うと、今後似たような仕事に取り掛かる時の参考になったり、報告書や作業マニュアル作成時に利用しやすい。
仕事の更なる効率化や自身の成長には欠かせないものである。
③デジタルツールを駆使した段取り・第8章
何気なくパソコンを使っていても、実はそこに効率を改善できる箇所が沢山あることをご存知だろうか?
『フォルダやファイルの整理』、『ショートカットキー』、『クラウドサービス』、『Excelの小技』など、本書では誰でも簡単に始められるノウハウが詰め込まれている。
パソコンをよく使う人は、8章を見て自分のパソコンスキルの足りなさに驚くかもしれない。。。
『頭のいい人の段取り』を読んで行動したこと
『頭のいい人の段取り』を読んで早速、やるべき仕事を小分けしてみた。
今までの自分のToDoリストは、やるべき仕事のテーマ名とその日にやることをざっくりノートに書いただけだった。
しかし仕事のテーマ名を書いた後に軽く小分けしてみると、だいたいどの仕事も4、5個の作業に分けられた。そして小分けした仕事に期限と所要時間を記入してみた。
前よりも計画を立てる時間は少し増えるが、道筋が分かりやすいし自分がどう動くべきかもイメージしやすい。
そして、納期が長いように見えて実はすぐに動いた方が良い仕事もあることを体感した。
小分けした仕事が完了するたびにチェックが入るようにすれば仕事が進んでいる実感が湧き、まさにゲームのように楽しめそうだ!
ただ、小分けの仕方を考え過ぎて時間を無駄にしないように注意する必要があるなと感じた。
『頭のいい人の段取り』はどんな人におすすめ?
『頭のいい人の段取り』は以下のような人におすすめである。
- 仕事が計画通りに進まず、テンポも悪い
- 周りから「段取りが悪い!」と言われたり、自分でもそう感じたりする
- 効率化のノウハウをマスターして周りに一目置かれたい
本書にて著者は、「段取りの最終的な目標は仕事の効率化ではない」と言い切っている。
仕事を効率化して創ることができた自由な時間をあなたがどう使うかがより大事なのである。
自分の成長のために時間を使えないと、いつまでも同じ日常のままだし勿体ない。しかし自分の成長のための時間が全然とれない。
それなら、この『頭のいい人の段取り』があなたの助けになるだろう。
段取りよりも、頭の中が常にぐちゃぐちゃだから思考整理の力をつけたいという人には、以下の記事で紹介している本がおすすめである。
頭のいい人の段取りと同様にイメージ図が多いので、文字ばかりが苦手な人でも読みやすい。
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nukoshogun.hatenablog.com