吾輩はぬこ将軍である。頭の中の整理は、紙に書くのをメインに行っている。
仕事中に何かを思い立った時、素早くノートかメモ用紙に書くようにしている。
最近、積まれていた本を読むようにしているのだが、今のところ買って良かったと思える本ばかりだ。
それ故に「なんですぐ読まなかったんだ・・・」と悔やむばかりなのだが。。。
今回見つけた本は、思考整理の方法を非常に分かりやすく解説してくれている本であった。
というわけで今回は『生産性が高い人の思考整理のキホンの書評』について書いていく。
「頭の中がぐちゃぐちゃで、毎日全然仕事が進まない」、「アイデアを考えようとしても、何も浮かばない」
そういったことで悩んでいる人、特に若手社員は是非とも読んでみて欲しい。
思考整理の基本が分かるだけでも、仕事へ取り組む姿勢が大きく変わるだろう。
- 『会社では教えてもらえない 生産性が高い人の思考整理のキホン』について
- 『生産性が高い人の思考整理のキホン』の内容
- 『生産性が高い人の思考整理のキホン』の感想
- 『生産性が高い人の思考整理のキホン』はこんな人におすすめ
『会社では教えてもらえない 生産性が高い人の思考整理のキホン』について
会社では教えてもらえない 生産性が高い人の思考整理のキホンの著者は井上龍司氏である。
井上氏は外資系コンサルティング会社にて自動車メーカーや総合商社などの各業界の業務改善に従事してきており、現在はコンサルティング業務の傍ら、思考整理のノウハウをベースにした研修や講演を多数企画・登壇している。
本書は井上氏自身の失敗と成功から身に付けたノウハウをまとめたものである。よって経験談メインであるが、文中に『PREP法』や『5W1H』など、ビジネス業界以外でも使われる専門用語についても簡単に解説されており、そういった点から若手社員向けに書かれた本だと考えられる。
本書を一言で表すと、『若手社員必読!会社で教えてくれない思考整理の基本』である。
初心に返って学び直したいという中堅~ベテラン社員の人も、本書を読むことで新しい気付きがあるかもしれない。
『生産性が高い人の思考整理のキホン』の内容
『生産性が高い人の思考整理のキホン』の構成
本書は5章から構成されており、第1章ではあなたの仕事が進まない理由と思考整理の本質について解説している。
また各セクション内に必ず1つは上の写真のような図解やイメージ図が載っているため、内容を理解しやすい。
この本では思考整理の本質をとても分かりやすく書いている。
部屋を整理する時に当たり前のようにやっていることを、頭の中でも同じように行う
2章以降では『思考整理の基本』や『論理的な考え方』、『アイデアの出し方』や『言いたいことの伝え方』について解説しているが、上の思考整理の本質を頭に入れておけば、理解して吸収する速度がより速まる。
論理的思考が一発で身に付くノウハウ
この本で吾輩が一番興味があったのが『論理的な考え方が一発で身に付くノウハウ』である。
仕事をしている時に、まだまだ自分に足りないものだと自覚している。
本書は若手社員向けに分かりやすく書かれており、論理的に考えることについても分かりやすい表現で書かれていた。それをまとめると以下のような感じである。
- 『論理的』とはそもそも、主張に対して適切な根拠がある状態である。そして仕事の場合は複数の根拠で主張を支える必要がある
- 複数の根拠を建てる場合、まず『情報のグループ分け』が必要で、それが論理的に考えることの基本である
なにも難しく考える必要などなく、まずは『情報のグループ分け』であった。また著者はグループ分けについて、以下のようにも言っている。
理解を深めることに加えて、自分の視点がきちんと全体を見渡せているか、抜け落ちている視点がないか、といった確認をすることができます。
(第3章:「論理的に考える」が一発で身につく!より引用)
そういえば、吾輩が以前読んだ『速さは全てを解決する-ゼロ秒思考の仕事術-』でも、スピードを上げるための原則として『全体像を把握する』と書かれていた。
取り組むものの全体像が見えないと、どうにもならないということだろう。
『速さは全てを解決する』については以下の記事で書いているので、良かったら読んでみて欲しい。
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【『速さは全てを解決する』の書評】仕事でもそれ以外でも、スピードを高めたい人は一読すべき本 - ぬこ将軍のひとり冒険の書
『生産性が高い人の思考整理のキホン』の感想
前項でも書いたが、本書の内容は『速さは全てを解決する』という本に似ている部分がある。
全体像を把握することの重要さを書いているし、本書の第1章では思考整理のために『とにかく紙に書き出す』ということを推奨している。
やはり『頭の中だけで考える』というのは危険なのである。
また『紙に書くこと』を実践していると、書いた事柄の深堀りとして別の紙に書き始める。これも1種の『グループ分け』ではないだろうか?
深堀りとして書いたことはその前に書いた事柄についてなので、その事柄のグループといえる。
本書を読み終わって感じたが、なぜこの本を読まずに積んでいたのだろうか?過去の自分を殴りに行きたい。
ちなみに『速さは全てを解決する』は思考整理だけでなく仕事全体のスピードを上げるための本であり、『生産性が高い人の思考整理のキホン』は思考整理を身に付けることに重点を置いた本である。
さらに『速さは全てを解決する』は『生産性が高い人の思考整理のキホン』よりも図表が圧倒的に少ない。
なので、文の多い本を読むのが苦手な人は本書の方が理解に優しいだろう。
『生産性が高い人の思考整理のキホン』はこんな人におすすめ
『生産性が高い人の思考整理のキホン』は以下のような人におすすめである。
- 仕事が多くて常に頭の中がぐちゃぐちゃ
- 良いアイデアがなかなか浮かばない
- 論理的な思考を身に付けたいけど、難しい本は読みたくない
本書を読めば思考整理の基本が分かり、仕事への取り組み方も変えられる。著者が優しく解説してくれてるので、身構えずに読んでみて欲しい。
ちなみに中堅~ベテラン社員の人にもおすすめだが、書いてあることが優しすぎて物足りないという人もいるかもしれない。
そんな人は、更なる効率化を図るために『速さは全てを解決する』を読んでみてはいかがだろうか?『ゼロ秒思考』を提唱した赤羽氏の著書である。