吾輩はぬこ将軍である。最近、何事も速さが足りないような気がしている。
「質も高めたいけど、スピードも上げたい!」
そんな時にどうすれば良いのだろうと思っていた。
そんな時にとある本を見つけた。タイトルは『速さは全てを解決する』である。
今回は『速さは全てを解決するの書評』について書いていく。仕事のスピードを極限まで上げる哲学とノウハウが丁寧に書かれているので、「仕事の質もスピードも上げたい!」という人は是非とも一読してみて欲しい。
また仕事以外でも、何を始めるにもぐずぐずしがちな人や頭で考え過ぎていつも行動に起こすのが遅くなる人にもこの本はオススメである。
速さは全てを解決するについて
本のタイトルからも分かるように、主に仕事における速さを高めるための考え方やノウハウについて書かれた本である。
著者は赤羽雄二氏。あの『ゼロ秒思考』の発案者で有名な方であり、『ゼロ秒思考』の本も出している。ゼロ秒思考は考える力を鍛えたい初心者におすすめの本だと思うので、そちらも是非読んで欲しい。
吾輩は、ゼロ秒思考を読んでメモ書きの習慣をつけたことでそれを仕事にも生かせるようになった。
詳しくは以下の記事で書いているので、読んでみて欲しい。
⇓
【考える力を鍛えるはじめの一歩におすすめの本】ゼロ秒思考を読んで自分が変わり始めた話 - ぬこ将軍のひとり冒険の書
「自身の仕事の質とスピードを高めるために、ゼロ秒思考をどう応用するのか?」
それが気がかりになったので、吾輩は『速さは全てを解決する』を読んでみることにしたのである。
『速さは全てを解決する』の書評
『速さは全てを解決する』の構成
『速さは全てを解決する』の1章では、「なぜ日本の会社の生産性は低いのか?なぜ自分たちは仕事が遅いのか?」という耳の痛い問題提起から始まる。多くの人が「あー、分かる!」と共感しやすい内容だと思うのでさっと読み飛ばしても問題ないと思う。
問題提起後の2章から4章にかけて、スピードを上げるための原則や具体的な方法、ノウハウが紹介される。
これがもの凄いボリュームである。もの凄いボリュームではあるが、それらの方法でスピードを上げることにより得られるメリットが1章の最後に書かれているので、目を通して事前にメリットを把握しておくといい。
メリットは5つあり、簡単に書くと以下のとおりである。メリットを把握しておけば、本書内のノウハウをマスターする気持ちもきっと高まる。
- やるべきことにすぐ着手できる
- 頭がよりよく動く
- PDCAを何度も回せる
- やる気が出てくる
- 実力を出せる
『速さは全てを解決する』が他の仕事術系の本と似ている点と異なる点
『速さは全てを解決する』では他の仕事術系の本と同様に、著者の経験をもとにした手法や心構え・ノウハウが紹介されている。
異なる点は、そのボリュームの多さと具体性だろう。
2章ではスピードを上げるための原則が紹介されるが、まず原則だけで8つある。
簡単に書くと以下の通りだ。
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- まず全体像を描く
- 丁寧にやり過ぎない
- 仕事のツボを押さえる
- 好循環を作る
- 工夫の仕方を工夫する
- 前倒しする
- 一歩先んじる
- 二度手間を避ける
8つの原則それぞれに具体例もあるので分かりやすく、始めて読む人は最初はこの8つの原則を頭に入れて行動するだけで変われると思う。
実際、吾輩は『全体像』を意識するだけで仕事へ取り掛かるスピードが変わっているのを実感している。
3章、4章と進むにつれてどんどんノウハウが具体的になり、ボリュームも増してくる。
情報収集やSNSの活用法やパソコンの活用法、ゼロ秒思考のメモ書きを応用したフレームワークや資料作り、ブラインドタッチやショートカットキーやパソコンフォルダの話、メールの使い方や上司とのコミュニケーション方法など、これ1冊でスピードを上げる方法が網羅されているのではないかというくらいボリュームが多い。
なので一度でマスターしようとせず、まずは2章の『スピードを上げるための8つの原則』を頭に入れつつ、少しずつ仕事のスピードを上げるのが良いと思う。
吾輩もそうしようと思い、通勤バッグに本書を常に入れている。
『速さは全てを解決する』で最も共感した主張
他の仕事術系の本とは異なる主張もある。吾輩はそれに最も共感した。以下は本書からの引用である。
今日出来ることは全部やっておく。緊急でないものでも今日出来ることはやっておく。長時間労働の勧めではなく、自分として許容できる限られた時間内での姿勢のことだ。
第2章:スピードを上げるための8つの原則、『原則⑥前倒しする』
多くの仕事術系の本でよくあるフレーズは、『その日にやらなくてよいことはやらない』ではないだろうか?
これは、そういった主張とは異なるフレーズである。
確かに無駄な残業は避けるべきである。しかし、吾輩は常に定時上がりよりも『気持ちよくかつテンポよく仕事できるか』の方が重要だと考える。
吾輩の経験上、常に定時上がりでは翌日の仕事のテンポが悪くなり、仕事のスピードが上がったとは言いにくいことがある。
社畜になれということでは全くないが、この主張には賛成である。『気持ちよくかつテンポよく仕事できるか』のためにも前倒しは必要である。
『速さは全てを解決する』を読んで行動したこと
本書を読んでみると、そのボリュームの多さに圧倒される。なので、まず吾輩が心掛けようと思ったのは以下の2つである。
- 全体像を把握する
- メモ書きで思考のスピードを上げる
全体像を把握する
全体像の把握を意識してみると、いかに自分が目先のことだけやっていたのかを痛感する。
全体像をつかむということは、その仕事の背景や目的、何をいつまでにやるか、情報は誰から・どこから収集するか、などを把握することだと考えている。
メモ書きを駆使して全体像を掴もうとしてみたが、取り掛かる前から仕事への理解度が格段に違うのでどんどん動けるし楽しくなってくる。
(楽しくなるのは、吾輩が研究職という適所にいるからかもしれないが)
あとは各スキルを磨けば、時間もより短縮されるだろう。
メモ書きで思考のスピードを上げる
『考え続けて手が止まってしまったらすぐメモ書きに!』
これを意識したら、今までよりもメモ書きの頻度が増えた。
自分の思考を記録することで他の事を考えられるし、資料作りにも役立つ。
また、朝からスタートダッシュするのにもメモ書きは良い。詳しくは以下の記事を読んでみて欲しい。
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【テンプレート不要!紙とペンだけ】朝からスタートダッシュできる仕事のToDoリスト - ぬこ将軍のひとり冒険の書
あとは本書に書いてあるようなフレームワークも駆使すれば、吾輩は『神速の仕事術』を身に付けられるだろう。
仕事やプライベートでの行動スピードを上げたい人のためのマニュアル本はコレ!
『速さは全てを解決する』は、以下のような人に読んで欲しい。
- とにかく仕事のスピードを上げたい
- 自分であれこれと工夫することが好きだ
- 思考のスピードと質を上げ、日常を変えたい
本書は、仕事以外でも役に立つ本だと考えている。
またゼロ秒思考のメモ書きについても少し紹介されているので、『ゼロ秒思考』の本を読んでいない人でも内容は理解できる。
仕事でもプライベートでも思考の質とスピードを高め、日常をより充実な1日にしたいなら携帯しておきたい1冊だと吾輩は思うのである。
ゼロ秒思考についてより詳しく書かれた本は以下である。
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本書で取り上げている『ゼロ秒思考のメモ書き』は紙に書いて行うが、『紙に書く』ということは思考整理や目標達成にも大きな役割を果たしていることが分かった。
参考記事
デジタルではなく、あえて紙に書く習慣をつけてみてはどうだろうか?